ここ数年、京都、奈良にはたびたび行っている。昨年は冬と春、今年は春の花見時期にも訪れている。きっかけは大学を卒業して入った会社の友人、O君の誘いで、3年前の2月に伊勢神宮に行ったついでに京都に立ち寄ったのが始まりになる。定年まで勤めた会社の仕事で京都に立ち寄ることはあっても、観光のための旅行はほとんどしていなかった。
これまで、秋の京都を観たことがなかった。京都は花の名所であると同時に紅葉の名所でもある。紅葉の時期の京都の方が混雑するとは聞いていたが、今回の経験でそれを初めて実感した。まず、宿が取れない。 9月に、春に泊ったビジネスホテルを検索してみたが、11月半ばは全く部屋が取れない。何とか、11月末の紅葉の終わりの時期に取れた。幸いにも今年は紅葉の時期が遅くなり、丁度、紅葉最盛期になってくれた。春は3泊4日であったが、晩秋の日の短い時期なので、4泊5日のスケジュールにして、春と同じく、まず奈良に行って2泊し、京都で2泊することにした。ホテル料金は奈良は通常通りだが、京都は5割増しの料金になっている。新幹線は春と同じ「ぷらっとこだま」を利用した。これも早めに購入すべきであった。なんとか、希望の列車には乗れたが、喫煙席しかあいていなかった。「ぷらっとこだま」のキップは数に制限があって、希望の指定席車両が空いていても取れなくなる。実際にこだまの指定席は半分以上あいていた。私が乗ったのは喫煙車だったがタバコを吸っている人は一人もいない。禁煙車なのかしらと思っていたが、京都に着く頃に、すぐ近くの女性がタバコを取り出したので、「あれ!」と思った。喫煙席の車両は煙が濛々としているという私のイメージが間違っていたのである。みんな遠慮しているのだ。あまり、禁煙車にこだわることもないと思った。
京都からみやこ路快速で奈良まで行き、駅前の温泉つきスーパーホテルに荷物を預け、奈良公園に向った。私の荷物や服装はほとんど登山と同じスタイルである。大きなザックに小さなデイバッグを入れ、その中にカメラバックを入れている。奈良公園にはカメラバックに一眼レフとコンデジを入れて出かけた。この日は晴天で、夕方も暗くなるのが遅く、東大寺大仏殿の閉門ぎりぎりに入った。奈良公園の紅葉もきれいである。日曜日だったので観光客も多かった。日曜日に出発したのは、宿の関係もあったが、春に親しくなった駅前のお蕎麦屋さん「雄町」で二晩の食事にしたかったからである。火曜日の夜はお休みでやっていない。ホテルにチェックインしたあと、6時頃、「雄町」に入った。店内に入ったら、若い女将さんが、半年も前に会っただけの私を一目見ただけで認知してくれて、まさにいつも来ているお馴染みさんと同じ扱いをしてくれたのである。すでにカウンター席に私と同じくらいの年輩のお客さんがいて、そのかたともすぐに親しくなった。寄席に行っての帰りで、落語の話で花が咲いたが、そのお客さんの口の滑らかさが咄家並みで軽妙である。厭きる事もなく、楽しい夜を過ごした。
お酒は雄町米のお酒の「利き酒セット」が美味しい。蕎麦屋でおまかせで飲むというのは、東京でもよくやっているが、江戸っ子らしい気分に浸ることが出来た。





